前田日明が三角絞めを極めた日(30年前、UWF無限大記念日の記憶)。

今日・明日は第一次UWF無限大記念日から30周年の日。
それにまつわる駄文ツイート集です。ご笑覧あれ。


>>今日・明日は第一次UWF無限大記念日から30周年の日。どうしても23日の藤原・前田組対タイガー・高田組の試合が話題になってしまうんだが、画期的だったのはむしろ2日目なんである。2日目のメインがどんなカードでどんな決まり手だったのか記憶してる人はそうそういないのではないだろうか(続


>>UWF無限大記念日2日目メインのカードと決まり手はこれである。「前田日明 ○(8:53 三角絞め)× フレンチ・マーテル」・・・「三角絞め」!! 「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」で三角絞め高専柔道の専売特許のごとく描かれているために、U系のテクニックに(続く)


>>あたかも三角絞めなどなかったように思われている。しかし実際には80年代半ばに出た「藤原喜明のスーパーテクニック」「佐山聡のシューティング入門」などの技術書にしっかり三角絞めは出てるんである。…大胆なことを言うならば「U系テクニックはキャッチレスリング(だけ)ではない」(続)


>>んである。だってそうじゃないですか。そもそも1967年に日プロでカール・ゴッチがゴッチ教室を開くまで、日本のプロレスに関節技・絞め技がなかったのだろうか?そんなことはありえんでしょ。拙ブログにおいて3月に書いたことだが(http://d.hatena.ne.jp/fullkichi1964/20140301/p1 続)


>>前ツイートのリンク先を見てもらえばわかるが、木村政彦の愛弟子であった大坪飛車角が、もう一つのUのルーツであるところのアントニオ猪木三角絞めなどのエッセンスを教えてるんである!(辰巳出版Gスピリッツスペシャル本「アントニオ猪木」での櫻井康雄氏証言)ゴッチが伝えたキャッチ(続


>>レスリングは確かにU系技術の重要な要素であるが、決してそれだけがUのバックグラウンドではないのだ。さらにはそれだけではなく、80年代に藤原・佐山らがサンボから吸収して取り入れた技術もある。キャッチ至上主義者にはショッキングな話かもだがゴング格闘技07年1月号でサンビスト(続


>>麻生英孝氏が証言していることだが、藤原・佐山らが麻生氏と交流した時点ではヒザ十字などの足関節の技術の多くをU系の選手たちは知らなかったというのである!ヒザ十字固め、ヒザ靱帯固め、裏アキレス腱固めなどの技は麻生氏から藤原らによって取り入れられた技だったのだ(むろん、ブラジルから(続


>>留学していたイワン・ゴメスによってもたらされたヒールホールド等の技もある)。「日プロ時代に大坪飛車角から猪木が教えられた高専柔道系を含む寝技」+「カール・ゴッチによってもたらされたキャッチアズキャッチキャン系のサブミッション」+「サンボなどからもたらされた足関節技」(続)


>>(続)それらを総合したのがまさにU系の技術であったのだ(そしてそれらを最終的にまとめ上げたであろう藤原喜明の労苦もむろん大きい)。それを学んだ前田日明が、無限大記念日の2日目メインという新しいスタイルの船出の舞台において、ぜひそれをプロレスファンの目に突きつけたい、自分たちが(続


>>血と汗を流して学んできた技術を、このまま埋もれさせてなるものか、そう考えたのはごく自然なことであったのだろう。「前田日明 ○(8:53 三角絞め)× フレンチ・マーテル」という結果はまさにそこから生まれたのであり、当時25歳の前田日明の情熱の発露に他ならなかったのである。(続)


>>・・・しかしその「三角絞め」というまさに木村政彦→大坪飛車角→アントニオ猪木藤原喜明前田日明という流れで伝えられた秘技は、なぜUWFの決め技から消えてしまったのか?いや、第一次Uの決め技として、前田他の選手らが何度かそれを用いている。だが新日Uターンを経た第二次Uに(続



>>(続)おいてそれがフイニッシュになったケースは僕の記憶する限り皆無である…要は、前田がそれを排除してしまったのだ。後楽園を聖地としていた第一次U時代と違い、武道館を、西武球場を、そして東京ドームやパブリックビューイングを舞台にせねばならぬバブリー第2次Uにおいて、苦悶する相手(続


>>の表情が見えにくく動きも少ない三角絞めはふさわしくないものと判断されてしまったのだろう。格闘性よりも大衆への分かりやすさ。従来のプロレスから抜け出すはずであったUにおいて、前田はより大衆に分かりやすい技術を選択してしまったのだ。実際、第一次Uにくらべ第二次は寝技の(続


>>緻密さが無くなったというのは第一次からずっと見てきていたファンの一部が口にしていたと記憶する。大衆による理解を求めるあまり、前田は大事なものを見失い始めていたのだ。そしてそのツケがやがて他ならぬかつての盟友・佐山聡によって突きつけられる。20年後VTJ94でのヒクソン・グレイシー招聘がそれである…。これについてはまた後日。



追記。決してU系に対するゴッチさんの影響力をおとしめてるわけではないので(^^;)。影響力のパーセンテージからすれば、ゴッチさん40%、猪木さん30%、麻生氏らサンボ系20%、イワン・ゴメス10%だと思ってます(笑)。さらにそれをまとめあげて50%増しにしたのが藤原組長と(^^)。


ではではまた。