現役格闘技ファン引退の弁(もしくは格闘技ネット論壇の終焉について)
えー、わたくし「ふるきち」は2013年12月29日(日本時間)のUFC168アンデウソン対ワイドマン終了をもちまして、現役格闘技&プロレスファンを引退いたしました(まあプロレスに関してはもう10年くらいファン引退したようなもんでしたが・苦笑)。
思えば1973年12月の猪木対パワーズから始まって93年11月のUFC旗揚げをターニングポイントとし2013年12月のアンデウソン対ワイドマンに至るという。ブラジル絡み(笑)。プロレスにローキックを持ち込んだ猪木に始まり、ローキックを失敗して骨折し敗れ去ったアンデウソンに終わるという(泣笑)。
で、辞めるものは勝手に辞めろという話なのですが(苦笑)。なぜそのような心境に至ったかを格闘技界の現状への私見も絡めて、ひとつ。残られる方の考察の一助になればと。
そもそもが今年2013年はUFCのみならず、パンクラスの旗揚げ20周年でもあったわけで。
旗揚げ興行のセルビデオ買った口のファンとしては(笑)、過去の結果などを振り返りながら9・29「20周年特別興行」当日を心待ちに待ってたわけですよ(サムライ放送もあったし・笑。ちなみにこの大会を最後にサムライではパンクラス興行を3大会連続でスルー・・・)。
ところがそこで行われたものは何であったか。
http://efight.jp/result-20130929_22345/2
問題は北岡対オグラーディーの試合。何で再計量の段階で3・9キロ差なんて選手との試合を強行するの?という話で。
北岡選手は「自分から受けただけの話」とツイートしてたけど、いやそれは選手は受けますよビビったと思われたくないだろうし。周囲や団体側が強制的にでも止めないといけないでしょ、それは。でないと別の機会に断りたい選手も断れなくなってしまうし。
で、なぜか同じワールドスラムトーナメントに出た清水は不戦勝なのです。何でかなーと思ったら、後で清水のUFC参戦が発表になる。ああ、そうかあ、そういうことね、という・・・。
UFC参戦の清水は守り、そうでないしかも今は外様の北岡は自由意思に任せる(北岡の性格上断らないのはわかっていながら)。
何だかなあ、これが20周年の光景かよ、という・・・。
パンクラスはこのあとネオブラにも出場してない中井光義(通称ゆで息子w)をいきなりセミ前国際戦でデビューさせるわけで・・・。
20年気にかけてた団体が「UFCに出る身内選手は守り、そうでない外様は守らない」「有名漫画家の身内は優先的に上のランクで出場させる」ような団体になってたってのはかなりショックですよ、ワタシとしては・・・。
VTJが別組織といいながら、実際には修斗と同一母体であることは誰もがわかってることであって。
そのVTJ3で行われたものはなんであったか。
http://efight.jp/result-20131005_22619
フジメグの引退試合。あれは5分も治療にかかったらその場で止めるべき問題で。
それがもう20分もかかってるのに止めない。本人が続行をのぞんでようが関係ないですよ、そんなの。後で障がいが残ったら誰が補償するのと。
さらに試合終了後も延々ファンとの記念撮影に応じさせてたみたいで。とっとと病院に直行させろという話でしょう。どうかしてるというか…。
さらには所の試合。
対カンプザーノ戦は当の相手のカンプが「負けたと思った」と言ったほどの竸った試合であったわけですが、その裁定に所サイドが抗議したときの修斗側(VTJ実行委員会)の対応はどうであったか。
http://www.boutreview.com/2/news/vtj/item_13037.html
>VTJ実行委員会からの指示により、〈ジャッジの判定理由〉と〈それに対する所英男陣営の見解〉は、現段階では公表できません。
何これ・・・。
他のスポーツでこんなんあったらヒンシュクの嵐ですよ。こんなの。
さらには。
>礒野氏からの回答は、「大会から時間も経っておりますので、記憶を頼りに採点の際に考慮した点を述べさせて頂きます。」とのことでしたので、「記憶を頼りに」ではなく、VTR検証を重ねてお願い致します。
ビデオ確認さえしてないのか!と。
国内最老舗を称する修斗でさえこの有様というのは・・・。
所がそれまで連勝してて、もう少しでUFCに手が届くというとこでのこれは、何らかの意図があってのことかと勘ぐられても仕方ないと思いますね、これは・・・。
そしてDEEP。
先だって佐伯さんが述べてた「(現在の)格闘技興行実券2000人限界説」は格闘技興行の現状を率直に述べたものとしてむしろ評価したいです。
http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar410896
しかしその佐伯氏にしてからが。
http://d.hatena.ne.jp/lutalivre/20131015
前述のパンクラスワールドスラムトーナメントと日程が重なるのに、
「選手に無断で」タイトルマッチを決定・発表してしまう・・・。
他のスポーツで「選手に無断で」試合を決定するなんてありえんでしょう。
いかに今の国内格闘技がずさんであるかということの見本のような話で・・・(ー。ー;)。
さらにワタシがプロレスから格闘技に移行するきっかけを作った前田日明率いるアウトサイダー。
大阪アウサイ大会での前田襲撃事件が「やらせ」だったのかは未だに謎な部分で・・・。http://n-knuckles.com/street/underground/news000473.html
上の記事はともかくとしても、肝心かなめのリングス本戦興行が、昨年12月16日のハン引退興行を最後に停止してしまっている。
外国人招聘で出費がかさむから停止したのか?
反面、半分アマチュア大会でギャラの心配をしなくていいアウサイの方に走ったのか?
かつて2001年12月、前田は翌年2月の第一次リングスの終結を2ヶ月も前にファンに知らせたのです。
その前田が、今や・・・。
30年間動向を見続けてきた人の「変節」を見なくてはならないのが何とも・・・(涙)。
そしてグラバカ第2回興行での菊田対成瀬戦。
こちらは北岡の試合以上の6キロ差(菊田88キロ、成瀬82キロ)を「無差別級」とごまかしての試合・・・。
まあ鍛えたトッププロならともかく、総合は10年ぶりの成瀬にしかも素手の拳・ヒジありのルール・・・。
要は何の因縁もない菊田と成瀬の試合に、ファンの目を引きつけるために、そんな危険な仕掛けをしたに過ぎない。
そうまでして興行を打つべきものなのかと・・・(ー。ー;;)。
かつて不動心・近藤有己と真っ向勝負をした菊田の10年後がこれなのか・・・(泣笑)。
そして今プロレスに帰ろうとしても、そうはいかない。
来年1月4日東京ドームのグレイシー参戦はかなり僕にとってガッカリさせられるもので・・・。
UFC1でのホイスの激闘から20周年の年に何でそんなの発表するかね、嫌がらせか(苦笑)。
まあそれは百歩譲ってプロレスを守るためと理解できなくもない。
しかしその前の第3試合に「NWA世界王座戦」を持ってくるのは・・・。
しかもハーリー・レイスを呼んでまで・・・さらし者かと(泣笑)。
http://kakutolog.cocolog-nifty.com/kakuto/2013/12/post-a746.html
もうね、自分たちの価値観を誇示するために、他の価値観をふみにじる増上慢には耐え難いものがありますよ。
はいはい、アンタらが大将、大したもんだというほかはない(失笑)。
格闘技は貧窮を切り抜け自分たち(プロモーター)が生き残るために選手をこきつかい(そういえばパンクラスは石渡に前回1階級上の選手とやらせておきながら、わずか2ヶ月で次のタイトルマッチを組んでいるのです。これもなあ・・・)、
プロレスは(この場合新日本プロレスですが)、自分たちの我が世の春を誇示するために過去の価値観をことごとく踏みにじる。
俺にどこにいけと(苦笑・失笑・泣笑)。
で、こういうことをツイッターで問いかけたら、こんなことを返すヒトがいる(苦笑)。
「全文読ませて頂きました。
ふるきちさんはもう潮時ですね。
ぶっちゃけふるきちさんは今の格闘技界にとって用済みなので、(実際は私もなのですがオカネで繋ぎとめられてる)振られた相手への未練は語らず格闘技から身を引いた方がよいです」
いや素晴らしいね!!(笑)
ファンがファンに「あんたは用済み」と言ってのけて良いと思ってる、その心性が素晴らしい(苦笑)。
他にも「それはクレーマーですよ」と言ってくれるヒトもいた(失笑)。
現状を肯定し団体に従わない者はファンではない、
それが今の格闘技ネット界なんだねえ・・・。
昔は違った。
15年前、自分が格闘技関連のネットを始めた時は、誰もが団体にガンガン文句を言い、改革しよう現状を打破しようという意気に燃えていた。
そうではないんだね、もう・・・。
ワタシが以前、ミクシイ総合格闘技コミュで、署名を募って危険なレフェリングしてる角田信朗をレフェリー業から追いやったのも昔の話(苦笑)。
で、今日行われるジャイアントキリング腕相撲大会(ワタシには視聴率稼ぎの為に過去の格闘技選手を集めてるイベントにしか見えませんが・苦笑)、
そこにはしっかり角田氏がゲストとして出てくるというね(失笑)。
K−1創始者石井館長のスキャンダルも含めて(http://sadironman.seesaa.net/article/382900554.html)
何だかなあ、ですな実際・・・・。
まあUFCにしがみ着こうと思えばしがみつくことも出来なくはないのだが(苦笑)。
先日のGSPリタイア、そしてアンデウソンの無残なまでの敗北は、僕に居場所のなさを感じさせてくれて・・・。
今度のシンガポール大会をWOWOWが中継できない、そしてそういった大会が今後ドンドン出てくるだろうというのも含めて、僕に「潮時」を感じさせてしまうのですよ。
(ちなみに僕がWOWOWのUFC中継にこだわってきたのは、
「WOWOWが第一次リングスを中継してきてくれたから」です・笑。
そこの信義はもっていたい。しっかりと)
まあ来年2月のバンタム統一戦、アルド&ラウジーの防衛戦、その後のジョンジョンの防衛戦まではボーナストラックとして見ようと思いますけど(苦笑)。それ以降は・・・。
やはり僕にとってのUFCは、「アンデウソンとGSPが君臨し、その二人の対戦が夢見られているUFC」だったと思うので。
あの二人ほどエレガントなファイターには出会うことがもうないでしょうなあ・・・。
もちろん選手のみなさんはこれからも応援していきたい。
そして遠い未来には、国内格闘技が復活することがあるかもしれない。
しかしそれを待っていられるほど、今の僕には時間がないのですよ、実際。
これからの僕は格闘技・プロレスを見ることで磨いた(つもりw)の感性で他のものを見ていきたい。
そして自分が見てきた2013年までの光景を語り継いでいきたい。
そのくらいなことは僕にも出来るはずなので。
自分が生まれる前年に死んだ力道山、その力道山没後50周年の、UFC&パンクラス旗揚げ20周年の光景を見ることが自分は出来た。
その光景に至るまでの過程を語り継いでいきたい。
アントニオ猪木
ジャイアント馬場
前田日明
桜庭和志
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そしてアンデウソン、GSP。
彼らの物語をあるいは近所の子供または教え子に語り継ぐことがあるかもしれない。
「へえ、昔は凄い選手がいたんですねえ」
「そうだよ、凄い時代だったんだ」
「もうそんなの出てきませんよね?」
「いや、いつかは出てくるさ」
そして覗き込んで言うのだ。
「君がなったっていいんだよ」