あの男が健在ならば、地下鉄サリン事件は起きなかったに違いない。
本日3月19日は、あのミスタールパン・山田康雄氏の15周忌であります。
95年3月19日山田康雄逝去。
95年3月20日地下鉄サリン事件発生。
山田ルパンなら必ずやオウムを壊滅させ、地下鉄サリン事件を未然に防いだのではないかと夢想してしまうのだ。
たとえば、このようにだ。
地下道を通っての銀行襲撃・現ナマ強奪作戦を立てていたルパン一家はその準備の途中で、オウムの地下鉄サリン散布計画を知ってしまう。
その3月20日朝に巨額の現ナマが某銀行に集中する、しかしそれを強奪していたのではオウムの悪夢の計画は防げない。
上九一色村からバギーを走らせながら、迷うルパン。
次元「おい、ルパンどうすんだ? おめえに全て任せたが、俺のコンバットマグナムはどうやら銀行以外の場所で撃たれたがってるみたいなんだがな」
五右衛門「拙者の斬鉄剣も、別のところでうなりを上げたいようだ」
不二子(横にバイクでつけながら)
「ダメよ、ルパン! 銭形にオウムの計画教えればすむことじゃないの。あたしらがやることじゃないわ」
次元「いや無理だな。地下鉄に貼り付いてる連中の先発班だけなら防げても、今から一色村を出る第二班第三班が出たら、とてもとっつあんの手持ち部隊だけじゃ防げない。俺らがやるしかないんだぜ、ルパン」
五右衛門「義を見てせざるは勇なきなり、という言葉もあるな」
不二子「目の前のチャンスをむざむざ逃すの!? そんな馬鹿じゃないわよね、ルパン!?」
ルパン「・・・悪いな、ふーじこちゃん。俺はバカなんだw」
バギーを反転させ、上九一色村に走らせるルパン!!
次元「そうこなくっちゃ!!(コンバットマグナムを取り出す)」
五右衛門「武士道は死ぬことと見つけたり!(斬鉄剣を鳴らす)」
不二子「・・・ああ、もう、バカばっかりで!!(舌打ちしながらマシンガンを身構え、バイクを反転させてルパンを追う)」
ルパン「(携帯で)おい、とっつあん、今から言うことをよく聴いてくれよ、明日の朝、オウム真理教が地下鉄丸の内線中心にサリンを撒こうとしてやがる」
銭形「にゃにい!!」
ルパン「俺らは一色村でサテイアンを叩き潰す。とっつあんは丸の内線に貼り付いてるオウムの先発隊をひっつかまえてほしい。一般人に紛れたオウムの連中をとっつかまえることが出来るのは、とっつあんくらいだと思うぜ」
銭形「・・・分かった!! そいつらとっつかまえて、その後一色村行って、麻原もろともお前らひっつかまえてくれるわ!!」
ルパン「うほほー、たーのもしい」
銭形「・・・ルパン」
ルパン「あん?」
銭形「死ぬなよ」
ルパン「だーれに向かっていってんの?とっつあんwww」
電話を切る銭形。
銭形「おい、出動だ!!」
隊長「はっ、敵はルパンでありますか、オウムでありますか!?」
銭形「俺に言わせるな、馬鹿野郎!!」
隊長「はっ!・・・総員、ガスマスク装備!!」
銭形「ルパンめ、少しでも手間取るようなら、あいつもひっくくってやるぞ!!」
で、サテイアンでルパンのワルサーP38、次元のコンバットマグナム、五右衛門の斬鉄剣、不二子のマシンガンがうなりを上げる激闘の末・・・・
翌朝、見事サリン部隊を捕獲し、一色村のサテイアンに向かった銭形が目にしたのは・・・片っ端からとっつかまり縄で縛られてフガフガいってる麻原らオウム幹部の姿!!
銭形「ルパンめ、とっとと逃げやがって・・・けっ、お前らに時間稼ぎ期待したのが間違いだったよ!!」
麻原の頭を思い切りサッカーボールキックするとっつあん。
銭形「こんな小悪党どもにかまっていられるか!! ルパンどこだルパァアアアン!!」
その頃、崖の上から一色村を見下ろしながら浮かない顔のルパン。
不二子「ほら、やっぱり現ナマが惜しくなってんでしょ、だからあたしの言った通り・・・」
ルパン「いや、今回お色気が少なくってなあ。やっぱりオウムの美人信者とか口説き落として・・・」
不二子に崖から蹴飛ばされるルパン。
エンドマーク。
そしてこのお話のルパンはやはり山田康雄氏でなければならないのだ。
クリカンじゃなあ・・・。
山田康雄氏のご冥福を改めてお祈りします。
合掌。
ではではまた。