マンガの王様死して10年。

10年前の今日1月28日は、かのマンガの王様・石森(石ノ森)章太郎氏が亡くなった日であります。


少年マガジンでの「リュウの道」を少年マガジンで69年に読んで以来(5歳になる手前ですよ、マセてますね・苦笑)、石森作品をまるで空気のように当たり前に読んでいた身としては、やはり感慨深いものがあります。
サイボーグ009」や「仮面ライダー」(「ぼくらマガジン」で読んでました。古いねえ・笑)、「キカイダー」「変身忍者嵐」「ロボット刑事」など夢中になったヒーローは数知れず。
(「縄と石捕物控(佐武と市捕物控)」の初出が少年サンデーというのは当時の少年誌のレベルの高さを物語っています)
最初の変身ブーム直撃世代としてはまさに恩恵蒙りまくりという偉大な存在であります。


もっとも晩年の十数年の仕事に関してはやや複雑な思いになるのも事実で。
86年にベストセラーになった「マンガ 日本経済入門」は少々石森(石ノ森)作品としては認めがたいところがあって。だって、石森さんが書いてないんだもん!! 明らかにアシスタントの絵であって、石森さんの絵とは似ても似つかない。それなら「石森プロ」作品にすべきなんだけど、ご本人の名前で売ってるんだから。さいとうたかを氏の作品かと思ったら武本サブローが書いてたようなもんですよ(分かりにくくてスミマセン^^;)。まあ続編からはご本人が描いてるんですけどね。ベストセラーになってあわてふためいて方針転換したんでしょうね、うーん(苦笑)。


しかし今、年譜などを見ると、80年代後半からのいわゆる啓蒙マンガの多さに驚くわけで。マンガの色々な可能性を広げてるという思いがあったんでしょうね、きっと。
http://www22.ocn.ne.jp/~strinx/ISFC/index.html
(↑年譜ありのフアンクラブページです)



つい先日、ギネスブックに石森さんが「1人の著者による最多の漫画出版記録としてギネス認定」されたそうで。
http://www.chunichi.co.jp/s/chuspo/article/2008012401000635.html



その偉大さに改めて思いを致すとともに、生前にその栄誉を与えて差し上げたかったなあという思いも。
しかし手塚治虫さんが亡くなったとき(来年が没後20周年!!)が石森さんと同じ没年(60歳)であったというのも、何やら因縁めいたものを感じますね。会社員や公務員ならやっと定年の年齢。燃え尽きちゃうんでしょうね、きっと。


最後の単独での仕事が自分より二年早く亡くなった藤子不二雄F(藤本弘)氏への思い入れを描いた「藤本氏の描き方」だったというのも涙を誘われるものがあります。


偉大なる石森章太郎氏のご冥福を改めて祈りたいと思います。合掌。