カール・ゴッチ逝去。


ついに、という感じか。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070729-00000039-spnavi-fight


ここ何年、この人の訃報が聞こえてくるのを覚悟しながらも、いやまだまだと不安を振り払いながら生きてきた思い。


アントニオ猪木の、藤波辰巳の、初代タイガーマスク佐山聡)の、藤原喜明の、前田日明の、高田延彦の、船木誠勝の、鈴木みのるの師匠であり、またジョシュ・バーネットをもその謦咳(けいがい)に触れさせた人。
僕がプロレスフアンになった70年代半ばにはすでに「プロレスの神様」であり、以後30年以上も僕の信仰の対象であった人、いやまさに神。


その晩年において、プロレスと格闘技の架け橋たるジョシュを指導したことにより、何らかの肩の荷が下りる思いがしたのか。
いや、あえてそうではないと思いたい。
ゴッチさんの企画によるキャッチレスリング大会が先月の23日に行われることになっていたからだ。


http://www.nikkansports.com/battle/p-bt-tp0-20070610-211076.html


実際に行われたのかそれともゴッチさんの体調不良で潰れてしまったのかは不明だが、ゴッチさんはその晩年に至るまで、新たな人材を育てようとしていたのだ。それが泣かせる。
まさにライフ・イズ・ムーブメント、ムーブメント・イズ・ライフ。


ゴッチさんとPRIDE、原点と最先端たる存在を我々は同時に失った。何か大きな時代の流れが過ぎ去っていくのを感じるのは僕だけではあるまい。



最後に、ゴッチさんの語録の中で、もっとも僕が好きなものを紹介しておきたい。昔のベースボールマガジン社のプロレスアルバムか何かで読んだもの。
とあるレスラー(藤波だったか?)が自分のプロレスに悩み、
「真のプロレスとはどうあるべきか?」と尋ねた時のゴッチさんの答え。


「プロレスとはどうあるべきか、常に考え続ける態度こそが、真のプロレスのあるべき姿なんだ。中途半端に悟ったりしてはいけないよ、ボーイ」


「プロレス」を「人生」に置き換えればそのまま最高の人生訓ではありませんか!!(感涙)
僕の人生の師(と、勝手に呼ばせていただく)、カール・ゴッチ師のご冥福を心からお祈り致します。合掌。