「1976年のアントニオ猪木」、そして格闘ビデオ2本について。

村上春樹訳「ロング・グッドバイ」を一度読み終えたのですが、フイリップ・マーロウが本作において僕と同じ年齢であることに気づき、思わず興奮しても一度読み返してるふるきちです。こういうのは嬉しいですね。春樹さんが僕の年齢に合わせて「ロング・グッドバイ」贈ってくれたような気がして(←妄想・笑)。


しかし、昨夜その読みを中断してでも読みたい本に出会ってしまいました。
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9981773085
これは凄いですよ。アントニオ猪木ジャイアント馬場を追い抜くべくいかにして異種格闘技戦というタブーに手を出していったか。ルスカ戦、アリ戦、パク・ソンナン戦、アクラム・ペールワン戦の舞台裏を精緻な取材とともに解き明かしてゆくこの鮮やかさ。類書の追随を許すところがない。
そう、これはマス・オーヤマにおける「大山倍達 正伝」に当たる「アントニオ猪木 正伝」なのだ!!
日本では全く報道されなかったペールワン一族の報復戦ジャラ・ペールワンとの一戦についてもその実像を明確に描いていて感心させられる(ちなみにこの一戦についてわずかにでも触れたのはマンガ「四角いジャングル」のみだったと記憶する。まったくその実像は違ったわけだが・笑。やはりセンセイ・カジワラは凄いのだ)。
唯一事実誤認なのは、終章で書かれている桜庭対ホイス戦の試合時間が「120分」となっていること。15分6ラウンド終了だったから90分ですね。インターバル入れても120分にならない。再版の時には直されることを望む。
しかしこの著者何者?と思えば、80年代前半にまんが専門誌「ぱふ」の編集をやってた人だったのだ。今の少女マンガと同人誌ばっかの「ぱふ」じゃないですよ。少年マンガ、青年マンガ、エロ、マイナーに至るまで真にマンガのすべてを網羅してたころの「ぱふ」を編集してた人なのだ。凄いはずだわ、納得。

「1976年の・・・」ばかりにかまけてしまいましたが、昨日は結構掘り出し物のプロレス・格闘技ビデオを発見。
まずは、あの「締め殺し」エド・ストラングラー・ルイスとデイック・シカットの試合ビデオ、何と1932年(昭和7年)!! プロレスの試合ビデオとしては最古のものは1934年のジム・ロンドス対ブロンコ・ナグルスキーが一番古いと思われてたけど、これはそれをしのぐ古さですね。
エド・ルイスといえばヘッドロックを二時間かけただのの伝説が有名ですが・・・えー、割とフツーです(笑)。まあいつもそんなことしてらんないですわねえ(苦笑)。ただ、注目すべきはルイスがヘッドロックを「右手」でかけていること。「1976年のアントニオ猪木」でも書かれてましたが、今のプロレスムーブではヘッドロックは左手でかけるのが鉄則だけにちょっと興味深い。ヘッドロックで試合を終わらせるのが許されなくなってから、変わったんですかねえ。まあ色々見所はありますが、ちょっとたるいかも(苦笑)。三本までありますが、時間のない方ははしょってどうぞ(^^;)。

http://www.youtube.com/watch?v=2Wj4cyqIJls
http://www.youtube.com/watch?v=pST0Si8l7Eg
http://www.youtube.com/watch?v=inTqZakrPiY

もう一本はヒクソン・グレイシー対ヒーガン・マチャド伝説の一戦。詳しく書きたいんだけど、時間がなくなった(苦笑)。
他の柔術試合のビデオもそうですけど、ヒクソンはホントあっけなく勝ちますよね。達人の達人たるゆえんか、それとも相手が結局は名前負けしちゃうのか(苦笑)。見る人が見れば感想が違うのかも知れません。画像悪いですが、どうぞ。

http://www.youtube.com/watch?v=vZRcYJ-n07M

しかしまあ一部のマニアの方々だけ喜ぶネタになってしまいました。毎度のことですが(苦笑)。ではではまた。