吾妻ひでお、そして春樹さんとSF

ふるきちです。ミヤさん快調に飛ばしてるなあ(笑)。
正統派ハルキストとしての活動はミヤさんに任せて、過去に生きるジャック・フィニィ的人間であるワタシとしては、ひたすら思い出話にふけります(笑)。

さて「風の歌を聴け」が発表された79年は、かの吾妻ひでおが「不条理日記」を「マンガ奇想天外」に発表し、一躍(?)SFマニア層の心をつかんだ年でもあります。
最近は恐るべき私小説風ドキュメント「失踪日記」で話題になった吾妻氏ではありますが、その題名が「不条理日記」と対になっていることにどれだけの人が気づいてるのだろうか?
ワタシが「不条理」を読んだのは翌年の80年、高校一年の時でしたが、それから吾妻氏の作品を読みまくったなあ。「スクラップ学園」のミャアちゃんは可愛かった(笑)。

SFと春樹さんとは縁遠いように思われますが、初期のインタビューで春樹さんはロバート・シルバーバーグの「夜の翼」のフアンであることを告白し、また絵本風エッセイ集の「ランゲルハンス島の午後」ではフィリップ・K・ディックの「火星のタイム・スリップ」を読んでページをブドウの汁まみれにしたことなどを書いておられます。そして日本SF最高の賞である星雲賞に春樹さんは85年の「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」でノミネートされていたりします。ことほどさように春樹さんとSFは実は縁が深かったりする。まあ今の日本SFの総売上を足しても春樹さんの新作の10分の1にもならないけどさ(泣笑)。

後、日本最高のポップ・ユニットであった(過去形かい・笑)オリジナル・ラヴの94年発表アルバムの題名が「風の歌を聴け」であったことも思い出しましたが、またこの話は後日。
それではミヤさん、また正統派でよろしく(笑)。