5年前の大晦日、そこで起こった出来事の背景を今さら考察する。

今回はツイッター基点でなく、ブログで直接執筆。
いや、取り上げるお方が自己検索大好きだし、大晦日の試合前にゴチャゴチャ雑音が入ると気の毒だし(笑)。


さて5年前の大晦日と言えば、かの「青木真也腕折り事件」が行われた日。
https://www.youtube.com/watch?v=2YTRuf8UxW0
ワタシもあの直後に拙文をものした。
http://d.hatena.ne.jp/fullkichi1964/20100102/p1
青木の行為を批判しながらも、その強さ・過剰さに悪魔的な魅力を感じる、といったものだった。
今でもそのスタンスはそれほど変わってはいない。


さて5年経った今、あそこにあった「背景」というのが何であったか、というのを考えてみたいんである。
あの時の青木対廣田というのは、言うまでもなく「DREAM対戦極」の対抗戦の一環として行われたわけであって。


それではその対抗戦が行われてなければ、あの大晦日の会場で何が行われていたのか、という話なのだ。
僕の記憶が正しければ、あの頃の雰囲気では、
青木真也川尻達也
ではなかったのか、と。
翌年2010年の7月に実現し、青木の足関秒殺に終わった試合である。
青木は(おそらくは川尻も)この試合を本来09年の大晦日にやりたかったのではないのか。
魔裟斗引退試合に対抗できる、当時の日本総合格闘技界きっての名カードである。
しかし、テレビの大晦日セミファイナルにもってくるには今一つ知名度が足りない。
それをクリアするため、川尻は魔裟斗とのキックルール試合を不利承知で受けたくらいなのである(結果は当然ながら川尻2RKO負け)。
そして青木も川尻のその男気に受けて立つ構えだったのではないか・・・。


しかしそれが戦極との対抗戦という横槍でポシャった。
そして何の因縁もない廣田という対戦相手が突き出された。
なんで大人の都合で、対戦相手を決められなきゃいけないんだ。
そんな青木のフラストレーションが、廣田に叩きつけられてしまったのではないか・・・。


いや、駄々っ子の論理ですよ、そりゃ(苦笑)。
そんな背景があったとしても、対戦相手の腕を折ったあと中指を突き立てるという暴挙が許されるわけもない。それはハッキリしてる。
ただ、駄々っ子にも駄々っ子の正義があったのだろうと(苦笑)。
一番気の毒なのは、愚直に対戦オファーを受けておきながら、そんなフラストレーションのはけ口にされてしまった廣田なんである。
青木が本当に中指を突き立てたかったのは、廣田の裏側にいた人々なのだ。
5年たった今も、僕にはそう思えるんである。


今も青木真也は「僕は競技をやりたくない」などと周囲をけむにまく発言をしでかすトラブルメーカーである(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141126-00000001-gbr-fight)。
ただ、2008年から2010年にかけてもっとも世間の矢面に立って戦ってきた総合格闘家青木真也であることも事実なのだ。
そしてその青木に、国内プロモーターが見合ったことをしてやれなかったのもまた事実。
(少なくとも青木自身はそう思ってるのだろう・苦笑)
前述の川尻戦の直後に結婚を発表して子供も生まれ、いっぱしの家庭をもってしまった青木はそれを維持することを最優先して、「上」を目指すことを捨ててしまったのだろうか。
その選択を責めることは、誰にもできないのかもしれない。


それでもあえて、青木にこの曲をぶつけてみたい気持ちもあるんである。

http://mettapops.blog.fc2.com/blog-entry-695.html

欲しいものがいつも手に入るとは限らない
欲しいものがいつも手に入るとは限らない
そりゃ欲しいものがいつも手に入るとは限らないさ
でもやってみたら
たまにゃ見つかるかもしんないぜ
お前が本当に欲しいものが
ローリング・ストーンズ無情の世界」)


ではではまた。