修斗マンガ「オールラウンダー廻」の作者に驚愕。

昨日、かねてから気になっていた「イブニング」で連載されている修斗マンガ「オールラウンダー廻」をチェック。


作者名を見てビックリ。
遠藤浩輝じゃないか。


遠藤浩輝といえば、「アフタヌーン」で「EDEN」という大長編SFマンガを10年(!)に渡って連載した、地味ーな実力派マンガ家なのだ。
まるで竹内出のようである。ちょっと違うか(笑)。


一方では「きっとかわいい女の子だから」という題名の短編集で繊細にして残酷な作品を多数披露した通好みの作家でもある。
まさにポストエヴァンゲリオンの一角を担う存在(「げんしけん」の木尾士目、「なるたる」の鬼頭莫宏等と並べて論じられたこともある)。


そんな彼が何で修斗マンガ・・・。
その疑問は下のインタビューを見て氷解した。
いやマニアだわこれは(苦笑)。




http://blog.livedoor.jp/shooto_column/archives/cat_31794.html

遠藤 東北の田舎で少年期を一緒に過ごした二人の少年がいまして、その片方が空手道場を営んでる祖父のところで育ってるんですが、二人とも母親が不在。片方は父親が行方不明、もう一人は外国に行っているという設定です。二人は空手で友情を育むんですが、小学校から中学校に上がる時に転校して離ればなれになるんです。二人がその7年後に、修斗のアマチュアの会場で出会うっていうところから物語は始まります。

遠藤 僕としては少年少女が成長する話が描きたかったんですよ。ビルディング・ストーリーとしてやる上ではアマチュアからプロ、プロでもクラスB、クラスAっていう段階があると、成長に応じて選手のランクが上げていけるので舞台としてちょうどいいんじゃないかなって思いました。

    • 長編として構想されているんでしょうか?

遠藤 打ち切られない限り続けます(笑)。

    • 以前にもヤングマガジン修斗を題材にした「catch as catch can」という短編を発表されていますよね。

遠藤 あれを試金石にして、格闘技に興味ない人でも読めるように描いていきたいっていうのがありました。格闘技と漫画ってもともと相性がいいんですよ。梶原一騎先生のマス大山最強伝説から始まって、「北斗の拳」「グラップラー刃牙」に至る流れの中で、最近の傾向として超人同士が闘うファンタジックな世界に行き着いちゃった感があって…。一方で「はじめの一歩」っていうアスリート・スポーツとしてのボクシングを上手に描いている作品もあるんですけどね。とにかくアスリート・スポーツとしての格闘技というのをひとつの側面として打ち出していく時期に来ているのかなと思ったんで、これをやろうと考えたんです。

    • この作品の構想はいつ頃から?

遠藤 修斗を題材にして描きたいという気持ちはずっとあったんですけど、現実的になってきたのは1年前ぐらいですね。

    • 修斗をご覧になったり意識したっていうのはいつ頃からなんですか?

遠藤 やっぱりバーリ・トゥード・ジャパン(以下VTJ)からでしょうか。最初のUFCがあって翌年94年にNKでやった時に…会場には足は運んでないんですけど、ビデオで見たんですね。ただ漫画家になって、しばらく格闘技から離れた時期もあったんですよ。なりたてで忙しいし、生活も厳しいしで(笑)。その後ちょっと余裕が出てきた時にたまたまWOWOWUFCを見まして、90年代後半から2001年ぐらいの頃ですかね。あの当時のUFCってすごいフィジカルなレスラーが柔術を勉強して、でもディフェンスにしか使わず、上からパウンドで叩きつけるっていうのが主流だったんで、それ見てあまりにもロマンがない感じがしたんですよ(笑)。そういうのを見たときに、これに日本の格闘技って対抗できるんっだろうかって思ったんですけど、でも修斗があるじゃないかってフラッシュバックしたんですよ。それでまたDVD とか買ったりし出して。会場に初めて足を運ぶようになったのは…たぶん2001年の年末のNKだったと思います。その次の植松直哉vsジョン・ホーキ戦の時も凄くいい興行で、それから定期的に足を運んでます。これ漫画にできるって。その時にたぶん確信したんですね。それでちょっと暖めていたっていうのがあるんですけど。

    • プロ修斗はかなり定期的に?

遠藤 そうですね。ここ数年の後楽園はほぼ皆勤だと思います。

    • 9月に全日本を始めアマ修斗の試合も取材されてましたけど、いかがでしたか?

遠藤 まずレベルが高いっていうのがまずありますし、システムがしっかりしてるなっていうのを改めて感じました。それに若い子があれだけ一生懸命総合に取り組んでいるのなら、先ほど話したUFCの波にも対抗できるかなっていうある種の希望みたいなものが見えた気がします。あとは何よりも青春してるなみんなっていうのが(笑)。負けた選手が「何にもできなかった」って言いながら師匠に泣きついたら、師匠がその選手の頭をガンと叩いて「ドクターチェック行け」って言って。そんな場面を見るとグッと来るものがあります。そういうのをちゃんと作品に定着させていきたいなというのはありますね。

    • 今回の取材では審判講習会なども取材されてましたけど、作品ではアマチュア編が続くのでしょうか。そ

れともプロ編も?

遠藤 今のところ構想としては、単行本の4巻、5巻ぐらいまでに全日本アマ修斗まで行ければいいかなと思ってます。それで主人公がプロになるっていうんなら止めないしっていう感じですね(笑)。

    • コンセプト的には?

遠藤 こういう世界があるんだよってことを知って欲しい。あと寝技がわかんないとかいう意見を封殺したい。日本人なら分かれって(笑)。やっぱり細かい技術が分かれば分かるほど面白いんだよっていう。サッカーも野球もそうだし。地上波で映像を見る機会がない人にはやっぱり取っつきづらいんだろうなって。そこんところを漫画で面白く読んで、気付いたらルールに詳しくなってたぐらいでちょうどいいかなって気はしますけど。

    • 修斗のファンのみなさんにメッセージを

遠藤 僕は競技者ではないので、痛い苦しい辛いもわかんないし、楽しいもわかんないんですよ。でもわからないなりに一生懸命想像して、想像した上で描きますんで、そこはご容赦いただきたいということと、そこを楽しんでもらえればいいかなと。選手の方々も、これ違うよっていう意見があったらどんどん言ってください。編集部に言っていただければ、それに応じて描いていきますんで。








今んとこ(現在連載5回目)思い切り地味すぎるくらい地味な展開なんですが(苦笑)、
10回までに劇的なストーリー転換をしてくれることを望みます。



ちなみに何回目だかのオチはこんな感じだったらしい。


http://app.m-cocolog.jp/t/typecast/620514/523495/56253109


>前回、幼馴染に格闘技の試合で負けた廻は、ジムにて同じ高校生の練習生の北村に「負けたのに悔しくないの?」となじられる、その態度に反感を覚えた廻は、一般練習終了後のプロ向け練習に北村に張り合うように参加する、なんとか苦しい練習終えた廻にプロである先輩は”プロとアマの一番の違いは基礎体力”と諭す・・・でも次に”体だけバキバキなっても技術がないとね”とも。


>練習後、自宅にて布団で作った人形相手に寝技の攻防を練習する廻、そこに姉が入って来て、布団人形にまたがる廻の姿を見て、女の子を想定した練習と勘違いしてしまうのだった・・・



アホだ(笑)。でもこれが青春ですね(^−^)。


格闘技フアンの皆さんも、イブニングでチェックしましょう。
ではではまた。