第1回KOK開始15周年の日に、前田日明に贈る。

以下、例によって駄文ツイート転載。妄言多謝。


>15年前の今日、リングス第1回KOKトーナメント開始。それまでUWFを引きずった格闘プロレスに時折ガチンコをミックスした独特のスタイルを続けてきたリングスが、ここでパウンド無しながも完全ガチンコに踏み切った画期的出来事でありました。このトーナメントでアンドレイ・コピィロフが(続)


柔術の強豪カステロ・ブランコをわずか16秒ヒザ十字で仕留めたり、翌年の準々決勝では田村対ヘンゾ・グレイシーの対戦が実現するなど数々の名場面が続出、さらにはダン・ヘンダーソンアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラら後にPRIDEやUFCで活躍する強豪が次々と現れるなど、まさに(続)


>後期リングスのエポック・メイキングとなるトーナメントがこの時開幕したわけであります。そして何よりそれまでワークとのミックスを繰り広げてきた団体が、前田日明CEO(当時)の鶴の一声の元、一気に完全ガチンコに踏み出したまさに前代未聞の出来事だったわけであります・・・僕は(続)


>かねがね前田日明というヒトはプロレス・格闘技界におけるナポレオン・ポナパルトもしくは西郷隆盛に当たると思っていて。(1)強烈なカリスマ性を持ち(2)その強烈な個性で一時代を築き(3)やがて時代に追い越されていくという(苦笑)。そのナポレオンの百日天下戦争もしくは西郷の(続)


西南戦争、それに当たるのがまさに前田のKOKトーナメント開催に当たるのではないか、僕は当時そう考えて「打って出た」前田に興奮したわけであります・・・さて、この項はそんな前田の壮挙への賛美には終わらない。そこから「今の前田はどうか」という話になってしまうわけであって。(続)


>第一次リングス休止後、前田はHEROSのスーパーバイザーを経て、不良たちの更生をも兼ねたアマチュアセミプロ大会ともいうべきジ・アウトサイダーを立ち上げる。アマ&セミプロの大会なのだから、選手のファイトマネーは一部のプロを除いてグッと抑えられる。そして選手の応援団を(続)


>客層として期待できる分、実に上手いスキマ産業的な企画であった(苦笑)。しかしあくまで旧リングスのファンであった僕は、「アウサイは団体リングス再興のための手段」として理解していたのである。そして前田も一時期まではそういうつもりでいたはずなのだ。2012年3月のリングス(続)


>再旗揚げはまさにその証明であったはずなのである……ところが。第2次リングスは年内のわずか3戦でストップしてしまう……。いや事情は分かりますよ、今からプロ選手を招聘しようとしても、そのルートはあらかた海外団体に抑えられてしまっているんである。苦労して招聘しても、それは(続)


>アウサイでの儲けをあらかた吐き出してしまうことにしかならない。それよりはアウサイの大阪進出などを優先させた方がいい。分かる、分かるんである。しかししかしだなあ……アウサイで不良と一部のセミプロ選手に囲まれて悦に浸っている前田は、あたかも百日天下に乗り出さずエルバ島で(続)


>取り巻きにおだてられてるナポレオン、もしくは私学校で桐野利秋らに囲まれながら立ち上がることなく世を終える西郷隆盛ではないか? 前田日明の結末はそれでいいのか? かつて前田の戦いに勇気づけられた人間としては、あまりに切ない現状なんである。こちらも指摘するのがあまりに(続)


>つらくあるのだが。時代にキャプチュードされたまま世を終えるのか、前田兄さん? 無責任承知で、なおここでその再起を叫ぼう。そしてかつての黒髪のロベスピエールが、永遠の革命運動に再び立ち上がる時を夢見よう。前田日明のマイクは、リングに叩きつけて怒号するためにこそあるべきなのだ。




これがおそらく僕の最後の前田日明への本格的ラブコールになるのだろう、と思いながら。


重ね重ね、妄言多謝。


ではではまた。